武術系インフルエンサーの方が大東流を辞めた理由を語っている動画を拝見し、個人的に思い出したことがあったので記します。
私も大東流ではありませんが高校〜大学1年まで合気道をやっていて、その後空手(伝統派)に転向しました。
というのも大学の合気道部のブラック企業みたいな文化(当時はまだ「ブラック企業」という言葉はありませんでした)や先輩達とソリが合わず、入部後一か月も経たず退部したんです。
しかも「辞めたいです」と言っても辞めさせてもらえなかったので、大学の事務員にかけあって部から除籍してもらうという、なかなか香ばしい辞め方をしました。
先輩に住所も知られていたので「家に木刀もって怒鳴り込んでくるかも!? っていうかキャンパス内で先輩に出くわしたらぶっ殺される!」という恐怖にかられ、1日も早く強くならねばと切羽詰まった気持ちで空手を始めたんですね笑
今にして思えば考え過ぎで、そこまでビビることもありませんでしたが。
で、合気道部の先輩への恐怖心から始めた空手ですが、もっと怖い思いをすることになります。
18歳で入門した某空手団体の支部道場での稽古は、合気道よりハードというかバイオレンス(笑)で、道場生が組手で前歯をへし折られるのを至近距離で目撃。
人間が文字通り宙を舞ってぶっ飛ばされる光景というのは、そのとき生まれて初めて目にしました。令和になる少し前の頃で、そういう組手をする道場がわずかに残っていた時代です。私はその「わずか」を引いたわけです笑
しかもやった側は現役バリバリの指導員で、やられたのは有段者とはいえ稽古を再開したばかりのリターン空手家。
正直「そこまでする?」と思ったのを覚えています。
結局そのリターン空手家は差し歯になり辞めてしまったのですが、彼の歯を折った指導員は裏で「黒帯なんだから、あのくらいでガタガタ言うなよ」などと発言していて、エラいところに入ってしまったと思いました。
私も当時始めたばかりの初心者なのに体育館の硬い床の上で投げ技をかけられ、合気道で受け身を身につけていなければ後頭部を打って怪我をしたんじゃないかと思った場面がありました。
もちろん合気道の経験があるなんて口にしていません。そんなことは怖くて言えるはずがありません。
そういえば、空手の道場って受け身の稽古を殆どしませんよね。団体によってルールは異なりますが、試合では多かれ少なかれ足払いなどの投げ技が認められています。しかも足場が柔らかくないので、ちゃんと受け身を取らないと大怪我しそうです。
私が大学生の頃に出場した地方の小さな大会では、予算が足りなかったのか床にマットも敷かず試合をしました。さすがに今はそんな事例は少ないでしょうが、いずれにしても柔らかい畳ではありません。せめて準備運動としてでも基本的な受け身は稽古したほうが良いかもしれませんね。
閑話休題。
とにかく合気道から空手に転向した私は、同じ武道でもここまで違うものかとビビり散らかし、稽古の日に体育館の前まで来たのに、恐怖から中に入れず踵を返して家に帰ったこともありました。合気道ではそんなこと一度もなかったのに。
結局その空手道場は3ヶ月ほどで辞めて、別の道場で大学を卒業する直前まで稽古しました。
社会人になった今でも仕事の合間を縫って、所属を変えながらも続けています。
そんな今になって、実はもう一度合気道をやってみたいと思っています。
他の武道を学んで初めて魅力が分かってきました。杖や木刀を使った稽古が懐かしい。。。
近くに道場もいくつかあるので近々体験にいこうかなと。
色々書きましたが武道っていいですよね。