感情が私たちに与える影響は大きい。感情によって私たちは行動を起こし、言葉を発し、決断を下す。
だがここで重要な認識がある。それは「感情は感情である」という事実だ。感情は私たちの一部ではあるが私たちの全てではない。私たちは感情と同一化しやすい傾向があるから、この区別は極めて重要である。なぜなら感情と自分自身を切り離すことで、私たちは感情に囚われずに済むからだ。感情は私たちの内側で生じる現象であり、それ以上でもそれ以下でもない。感情は私たちを定義するものではなく私たちの本質ではない。
感情は移ろいやすく信頼できない情報源となることもある。感情に支配された行動は、しばしば私たちを望まない結果へと導く。
そこでもう一つの重要な認識が必要となる。それは、「感情と行動は切り離す」ということ。私たちはしばしば特定の感情を抱いているからといって、それに伴う行動を取らなければならないと錯覚する。悲しいから何もしたくない。不安だから一歩も動けない。怒っているから攻撃的になる。
しかしこれは誤りである。感情は私たちに特定の行動を促すかもしれないが、その行動を取るかどうかは常に私たちの選択に委ねられている。感情は私たちに行動の選択肢を提示するが、最終的な決定権は私たち自身が握っているのだ。
この考え方は困難な状況に直面した時に特に力を発揮する。モチベーションが湧かない、やる気が出ない、という感情は誰もが経験するだろう。そのような時私たちは「やる気がないからできない」と結論づけがちだ。しかしこれは感情に振り回されている状態である。
真に重要なのは感情がどうであれ目標に向かって行動し続けることである。モチベーションは行動の結果として後からついてくることもある。まずは一歩を踏み出す。たとえ小さな一歩であっても、それが次の一歩へと繋がり、やがて大きな進歩となる。