人生は感情の連続である。 喜び、怒り、哀しみ、楽しさ、不安、恐怖、そして期待。私たちの心は常に波立ち、外部からの刺激に対して敏感に反応する。そして、脳が発する感情のままに行動する。
その結果何が残ったか。 達成されなかった目標、改善されない人間関係、そして「自分はダメな人間だ」というさらに深まった自己嫌悪だけだ。
ここから私は「感情と行動を明確に区別する」練習を始めた。 その過程で気づいたのは感情と行動の間には実はわずかな「隙間」が存在するということだ。 感情が湧き上がった瞬間、私たちは無意識のうちにその感情に直結した行動をとろうとする。しかしその瞬間に意識的に介入し「隙間」を広げることができれば私たちは感情とは無関係な理性的な行動を選択することができる。
感情を否定する必要はない。落ち込んでいるなら、落ち込んでいる自分を認めればいい。「ああ、私は今、とても傷ついているんだな」と、その感情を客観的に観察するだけでいい。 重要なのは、その感情を、次の行動の決定要因にさせないことだ。
感情と行動を区別できるようになると、人生は驚くほど生きやすくなる。 外部の状況がどうあれ、自分の立てた計画や自分が正しいと信じる行動を一貫して実行できるようになるからだ。 やる気が出ない時でも淡々と作業を進めることができる。 誰かに怒りを感じても、その相手に対して建設的な話し合いを選ぶことができる。 将来への不安があっても今できる準備をコツコツと進めることができる。
これは感情を押し殺すこととは違う。感情を抑圧すればいつか爆発し大きな問題を引き起こす。 そうではなく感情を「情報」として受け取るのだ。
感情は私たちの人生を豊かにする彩りである。 しかし決して人生の運転席に座らせてはいけないものだ。